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井関農機株式会社インタビュー【第3回】信頼を、点から線へ、線から面へ

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井関農機株式会社の「夢ある総合研究所」インタビュー第三回。

最終回のテーマは「人と信頼」です。

井関農機の人材戦略とは…? 

 

−夢ある農業総合研究所では、以上のような先端技術研究と同時に、「アグリヒーロー応援プロジェクト」という全国のグループ社員の人材育成も実施なさっていますよね。

 このプロジェクトはいつから始められたのですか?

 

 プロジェクト自体はこの研究所が設立される以前、今から3年前です。3年前に始まった時は第1期生が2年弱かけて研修に取り組み、今年の2月から2期生の研修が始まりました。

 第1期生が約50名、第2期生が約30名います。

 

 

−研修ではどのようなことを学ぶのでしょうか。

 

 栽培の基本的なところを教えています。土づくり、肥料、機械の使い方、苗の育て方等…最先端の農機を使って実作業を行いながら学びます。

 

 農機だけではなく、生産管理や栽培技術など幅広い提案が出来るような人を育てるのがアグリヒーロー応援プロジェクトの目的です。

 

 

−このプロジェクトで目指されている人材像とは?

 

 現場の疑問や要望に応えられる人です。

 夢ある農業総合研究所で学び、各現場に持ち帰り、実証して、自分のノウハウとして蓄積していく。

 そしてお客様により良い提案を行えるようになる、そしてそのような対応から信頼のある関係を構築できる、そんな人材を増やしていきたいと考えています。

 

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 この夢ある農業総合研究所で教えられるのは「基本的なこと」が中心です。つまり夢総研というのはあくまでも点ですので、ここで学んだ人たちは体系的に勉強したことを持ち帰って実践して実証して、それぞれの地域に合ったものへ落とし込んで生産者の方々に提供していってほしい。

 同時に、それらの知見を社内の周りの人たちにつないで欲しい。

 全国に販売会社を持つことは当社の強みですので、優れた人材が点として全国に増えて、それらが互いに繋がって点から線へ、そして面へ。その中核となるのが夢ある農業総合研究所だと考えています。

 言い換えると、夢総研は、最終的には井関グループとして進んでいくにあたってのベース基地です。

 

 

—お話を伺っていますと、営業担当の方々は、様々な疑問に柔軟に対応できる方法を持っていることが大切な印象を受けます。

 

 もちろん農機や栽培技術についての知識や経験を増やしていくことは重要だと考えていますが、100%どんな疑問にも答えられる人になるというのは難しいと思います。

 現場で受ける疑問・要望は多様化しています。

 だから、その場で答えられないお話をいただいても「あの担当者だったら何かしら良い回答を持ってきてくれる」「解決してくれる」「すぐに動いてくれる」。

 そのような信頼を得られる人材を育成していきたいです。

 

 

信頼の種を蒔いていくこと ➖伝統作物の栽培支援

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−地域の伝統作物に対する支援もされているのですよね。

 具体的にはどのような事をされているのですか?

 

 支援の内容としては、各案件の現場からの要望・課題に私たちがひとつひとつ対応していくという形です。

 栽培提案等のソフト、機械というハードの両側面から総合的に解決に貢献したいと考えています。

 

 

−ただこちらの支援は、スケールとは対極になる、とても固有な支援だと思います。

 そのような事業は大きな企業にとってメリットが少ないような印象を受けるのですが、どのような目的で行われているのでしょうか。

 

 昔やっていた伝統作物を復活させたいという声に対して、我々も何とか応えたいという思いから行っています。

 日本の農業を概観すると、新規就農者は増加傾向ですが、それ以上に離農する人が多いので農業者の母数は減っています。

 この現状で、日本の農地を将来にわたって活かし続けるためには、一人当たりの栽培面積を増やすしかない。けれども、中山間地域の地形で面積を増やすのはかなり難しいのです。

 つまり、生産者が収入を上げるためには単位面積当たりの収益を上げるしかないわけです。ここをクリアしなければいけないというのは絶対的な課題です。

 

 中山間地域では、その時にはやはり単価が高い作物が好まれるわけで、伝統作物はその一例です。ただそのような高単価作物の栽培は手作業を繰り返してなんぼの世界。

 一方で、すぐ後ろに高齢化の問題が迫っていて、技術の担い手がもうすぐいなくなってしまう。この技術を残すために「何とかならないか」という声が上がってきます。

 ただ、その作物に合わせた機械があるわけではないので、「何とかこれを使えないか」と頭をひねりながら各生産者さんの作付け体系に合わせた利用方法を考える。

 必ずしも全ての事例でうまく行くわけではないですが、伝統作物を地域に残せるか残せないかは、これからの地域の農業の可能性を大きく左右するので、我々にできることがあれば協力したいと思っています。

 

 

−なるほどです。

 

 経済的利益については、長い目で見ています。

 私たちはメーカーです。ある地域から要望があった時に「知らないからできない」ではその時点でつながりは全くなくなってしまう。

 ただ、その時に、100点満点の解答はできなくとも、調べつつ私たちの持つ知見と技術で支援していくことが農家さんたちからの信頼につながると思っていますし、そのようにして信頼関係を構築していった先に地域のNo.1になっていくというプロセスを思い描いています。

 

 伝統作物に限らず、栽培方法や特徴は地域によって異なります。だから、同じ作物でも機械に対して現場から上がってくる要望は多様です。

 その要望にはできるだけ対応する。そうすることで人間関係が形成されていって、お客様との信頼関係を築くことにつながっていると感じています。

 こういった支援は、すぐには経済的なメリットは無いかもしれないですが、これを続けていくことが重要だと考えています。

 

−ありがとうございました。

 

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