井関農機株式会社インタビュー【第1回】夢ある農業の実現へ

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 食や農のプロフェッショナルへお話を伺いに行くインタビュー第4弾。

 今回は、茨城県つくばみらい市へ行ってきました。

 訪れたのは、大手農機メーカー・井関農機の「夢ある農業総合研究所」。

 

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 インタビューに回答してくださったのは、研究所ゼネラルマネージャーの 中谷淸さんです。

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 昨年秋に新しく設立されたこちらの研究所は、井関農機創立100周年へ向けた2020ビジョンの一角を担っており、多様な作物に対する栽培技術の普及支援と、ICT等を活用したスマート農業の研究・実証・普及を行っています。

 ロボット技術やICTを農業へ取り入れる動きが積極的になり、人工知能を利用した農業機械の研究開発も進む近頃。

 一方で、今回のインタビューで、井関農機株式会社が描く企業ビジョンを伺うなかで幾度もお話に出てきたのは「信頼」という言葉でした。

 

 生産者の世代交代と技術の革新という日本農業の局面に当たって井関農機はどのような戦略を進めようとしているのか。お話を伺ってきました。

 


 

農業機械市場のいまとこれから

 

−まず、日本と世界の農機市場についてお話を伺って行きたいと思います。

 国内農機市場は収縮していると言われていますが、今後は縮小の一途を辿るのでしょうか。 


 

 確かに国内では農業経営体は減少していて販売台数は減っていくかもしれませんが、一方で、各経営体単位での面積の大規模化や省力化のための自動化が進んでいます。

 同時に、国内では稲作農家の作物転換の流れがありまして、そうすると新しい機械の購入が必要となってきます。

 これらの点で農業機械の需要の変化に伴い、農業機械の市場規模はそれ程縮小していくとは考えていません。

 

 

−海外進出もかなり積極的にされています。主にアジアに進出されていますが、地域によって農業技術の発展度合いや、環境や風土などの相違があると思います。

 そのような状況において、日本で培われた技術やノウハウはどれくらい活用できるのでしょうか。

 

 アジアでは稲作についての進出が中心になりますが、中国では、稲作の機械化がどんどん進んでいまして、ここでは当社が日本で培った技術を普及させていこうとしています。

 中国で販売する機械は1台当たりの稼働面積が大きいことなど現地の事情に応じた設計をしています。

 

 また、ASEANと言われる地域につきましては、まだまだ手作業で行っている部分も多いです。しかし今後の経済発展に合わせて機械化は必ず進んでいくはずなので、日本で活躍しているトラクターやコンバイン等の稲作機械を展開していこうと考えています。

 

 

–海外で販売する農業機械は具体的にはどのような部分が違うのですか。

 

 稼働面積や使用条件に合わせて、例えばフレーム部分の強度を高める等、現地に合わせた仕様としています。

 一方で機能はシンプルです。日本の場合は自動機能など先端技術を取り入れていますが、海外の場合はまだ農業機械を使い始めて長い時間経っていませんので、使いやすさの点でシンプルさを優先しています。

 日本にもそのような農業機械導入が始まったばかりの時期がもちろんありまして、私たちはその当時の機械のノウハウを持っていますので、それらを織り込んだ機械をASEAN地域に持ち込んでいます。

 

 

−以上のような日本と海外の市場状況のなかで、農機メーカーとしてどのような企業を目指されているのですか。

 

 弊社は常に生産者の皆様に喜ばれる製品の供給をしていきたいと考えています。

 生産者の方々に使ってもらえる機械、日本だけでなく世界で活躍できる農機を、提供していくことが弊社の義務だと思っています。